
こんにちは、みさとにしきです
今回は、全国何件もの有名酒蔵で修業を重ねた凄腕のベテラン杜氏が醸す日本酒。
道内でも人気沸騰中!
北海道上川町にある上川大雪酒蔵「緑丘蔵」の上川大雪が買える場所や入手方法、ほかのお酒と比べると少しお値段が高めの理由、飲むと舌にピチピチする感じがある理由。
これらを、上川大雪酒蔵の杜氏と知り合いで利き酒師の資格を持つ私が、詳しく解説しようと思います。
※下の動画には杜氏の音声が含まれています。
音量に気を付けてください。
上川大雪は飲むと舌にピチピチする時があるのはなぜ?
飲んだ時にピチピチするガス感を感じるのは、ズバリ!発酵によるものです。
日本酒は米を蒸すことで糖化させて発酵させます。
この状態を「もろみ」と言います。
「もろみ」を2~3日間かけて発酵させるのですが、この時米のでんぷん質が麹の酵素によって糖へと分解されます。
これが糖化です。
糖は酵母によってアルコールに変わります。
と、こんなふうに書くと「別に日本酒の造り方を聞いているわけじゃなくて、どうして舌にピチピチするかを聞きたいんだけど・・・」と、お叱りを受けそうですが・・・
早い話が、ピチピチ感じるのはお酒が発酵し続けているから。
すなわち「お酒が生きている」という事なのです。
「スパークリング日本酒」や「活性にごり酒」という、飲むとシュワシュワするお酒の種類がありますが、これらはまさしく発酵の力を使って製造したものです。
舌にピチピチしないお酒は生きてないの?
と、突っ込まれそうですが・・・^^;
ピチピチしていなくてもお酒は生きています。
上の動画のように、日本酒が出来る過程でピチピチする炭酸ガスが含まれるのですが、濾過や火入れの工程によりそれが失われてしまう事が多いのです。
このピチピチ感を残しつつ濾過や火入れを行う。
ベテラン杜氏にしかできない技なのでしょう。
舌にピチピチするのは発酵によるもので、フレッシュな日本酒の証なのです。
上川大雪は旨いけど値段がちょっと高い
日本酒を造るための「お米」と、普段私達が食べているご飯の「お米」は、違うお米です。
日本酒を造るためのお米は「酒米」や「酒造好適米」といわれ、食べるお米よりも値段が高いのです。
なぜ「酒米」が高いのか、その理由のひとつとして、一般のお米よりも育てにくく酒米を造る専業農家さんが少ない事があげられます。
「酒米」は稲穂の背が高く、一粒一粒が大きいため、強風などで倒れやすのが特徴です。
また、密生しやすいことから害虫被害も受けやすく、そのわりに収量が少ないため手間もコストもかかるのです。
そのうえ高い技術を必要とするため、専業農家でなければ栽培するのが難しいとされます。
日本酒を作るためだけの「酒米」。
そんな「酒米」ですが、日本のお米の生産量(食米・酒米合わせて)のうち、酒米はわずか3%にも満たないそうです。
日本酒の原料となる「酒米」は、私たちが普段口にするような食用米を用いるケースもありますが、上質なお酒を造りたい場合は「酒米」または「酒造好適米」と呼ばれる日本酒を造るのに特化したお米を使うことが理想とされています。
そのうえで、日本酒は作る工程で精米と言って米を削る作業があります。
ここが食米と違うところです。
どれだけ削って造るかによって味わいが違ってきます。
たくさん削れば削るほど小さい粒になります。
小さく削れば削るほど上質なお酒になります。
小さく削れば削るほどお米をたくさん使います。
・・・お気づきでしょうか?
お米をたくさん使うということは、それだけコスパがかかる。
ということになり値段も上がるということになります。
私も日本酒の種類や値段のことなど全くわかりませんでした。
利き酒師の資格を取るために勉強していくうちに、なるほど・・・と深く納得しました。
逆に、こんなに大変な造り方をしているのにこの値段?と思うことも、よくあります。
このような状況から、食用米に比べて「酒米」は値段が高く、よい酒を造るために良い米を求める酒蔵にとっては、悩ましい問題となっています。
このため、一般的に安価で流通している日本酒は、食用米でつくられたものの方が多いというのが現状なのです。
上川大雪では、酒米なら何でもよいという考えではなく、産地や生産者にこだわり、向き合い、ともに語り合いながら酒造りをしています。
上川大雪のお酒は旨い!けど、値段がちょっとだけ高い理由がお分かりいただけましたでしょうか?
上川大雪はどこで買えるのか?
上川大雪は、上川町にある上川大雪酒蔵の緑丘蔵で購入できます。

そのほか、なんとビックリなのが、地元上川町のコンビニで取り扱ってるんですよ!
地元上川町ではいつでも入手可能です。
地元愛がなせる業ですね~。
緑丘蔵からすぐの場所のセブンイレブンにあります。
しかも、通常流通されているものではなく、地元限定品!すごい!
上川町の方がうらやましい~!

とはいえ、上川町へは札幌駅からJRで2時間、自家用車で約3時間くらいかかりますし(有料道路だと2時間くらい)車がなければ行くのは難しい場所です。
オンラインショップの他、北海道内にある特約店の酒屋さん、ふるさと納税でも入手できます。
オンラインショップでは、予約販売、オンライン限定酒、頒布会、ギフト用などがあります。
5千円以上で送料が無料なのも嬉しいです。
ふるさと納税では上川町の返礼品として、全量北海道産酒造好適米を使用した純米酒2本セット、上川大雪酒造が在る、地元上川地区のみで取扱いのお酒です。
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緑丘蔵から車で数分の場所に「大雪高原旭ヶ丘」があり、大雪山連峰を望む丘陵に広がる森に造られた庭で、5つのテーマに基づく「森の花園」と、5つのテーマガーデン「森の迎賓館」、秘境のような深い森の中に広がる空間「遊びの森」で構成されています。

ここに「上川大雪カフェ 緑丘茶房」という場所があり、上川大雪酒蔵とのコラボメニューが楽しめますよ。
緑丘蔵甘酒ジェラートをいただきました。
ふわっと香る甘酒のいい香り、甘ったるくなくて美味しかった!

いかがでしたか?
「上川大雪」を飲むと、ピチピチする理由や値段が少し高い理由、購入方法をまとめてみました。
上川大雪酒蔵では、2020年に帯広畜産大学のキャンバス内にも酒蔵を作りました。
その蔵に関しては別のページを作成中です。
おたのしみに!
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。