日本酒の辛口

「辛口の日本酒下さい」と言わないほうがいい理由

日本酒の味わいの表現に「辛口」がよく使われますが「辛口」とはどういう意味なのか、そして「辛口ください」というと店員さんが困る理由とは。

日本酒の辛口について語ります。

日本酒の辛口とは?

そもそも辛いとは、トウガラシやワサビなど舌やのどを刺激する味です。

わさび

塩気が多く、しょっぱい味も辛いといいます。

しょうゆ

日本酒の辛口は、塩気やワサビ、スパイスのような味ではなく「甘くない」ということ。
スパイシーではなくドライに当てはまります。

多くの方がいう日本酒の辛口は、ドライ=甘くない=辛口という事なのでしょう。

日本酒は米が原料なので、甘いのは必然です。

しかし、甘く感じないものはあります。


例えば香りのないもの


日本酒にはバナナやメロン、リンゴやナシのようなフルーツの香りがするものがたくさんあります。

バナナリンゴ


その香りを楽しみながら日本酒を飲む方も少なくありません。

酒グラス

栓を抜いたとたんに華やかな香りがしてうっとりする時もあります。

そのような香りがないものは比較的ドライに感じます。

あとは、アルコール度数が高いものも辛く感じます。
これはアルコールの強い刺激によるものです。

続いては、酸味を辛味と感じる方もいらっしゃいます。
日本酒の製造過程はとても繊細で複雑です。
リンゴ酸やコハク酸など「菌」の力が味わいを左右し、中でも「乳酸菌」がヨーグルトのような酸味を作り出します。

ヨーグルト

この「酸」の度数(酸度)が高いものを辛口と捉える方もいらっしゃいます。

辛口は、人によって感じ方の違いがあるんです。

ちなみに、体調がよくない時は日本酒が辛く感じやすいです。

疲れ

辛口かどうかは日本酒度でわかる?

日本酒の辛さ、甘さの目安になるものに日本酒度というものがあります。

ラベルに記載されている日本酒度に「+(プラス)」が付いている数字が
大きいほど辛口。
「-(マイナス)」が付いている数字が大きいほど甘口と言われています。

裏ラベル

(マイナスまたはプラス、どちらかが表記されていますが、日本酒度自体が表記されてない場合も多くあります))

ボーメという浮き秤を使って糖分の比重を測り計測値を、日本酒度として記載します。

ボーメ

辛口、甘口を選ぶ際の目安にはなりますが、味を直接表しているものではありません。

糖分の量が多く「-(マイナス)」表記になっていても、甘く感じない場合もあります。

甘い辛いの感じ方は様々ですので、日本酒度はあくまでも参考程度にとどめておくと良いでしょう。

辛口じゃなくてなんて言ったらいいの?

日本酒はさまざまな注文の仕方をされる方がいらっしゃいます。

「華やかでどっしりした味わいの辛口ください」とか

「この店で一番辛いのください」とか

「〇〇というお店で飲んだ辛口のお酒がおいしかったのでそれに似た感じのをお願いします」知りませんけど・・・ 
(私も辛口になってしまった。失礼しました。)

ごめんなさい

お客様がイメージしている「辛口」が、香り、アルコール度数、酸味、どれを指しているのかを分析できずとても悩みます。

私の場合、香りが控えめで度数の高すぎないものを選ぶように心がけていますが、「料理に合う日本酒」とか「おススメの日本酒」などとお伝えいただけると選択肢の幅が広がり、より多くの日本酒をご提供できると思っています。

日本酒多数

ここだけの話・・・「辛口」と言われて悩むお店の方、結構います。

日本酒にはとてもたくさんの種類があります。

好みは人それぞれですが、辛口にこだわらなければもっといろいろな日本酒を楽しめて好みの幅も広がり、お気に入りの一本と出逢えるのでは、と私は思います。